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同じ歯を何度治療しても痛みが止まらず、最終的には抜歯の提案をうけられた場合でも、痛みの原因をつきとめ、的確に治療することによって抜歯せずにその歯を残す事が出来ることが少なくありません。
8020運動が提唱されて久しいですが、80歳で20本残すという意識から「今現在より1本も失わない」と決心してみませんか?
ここでは、痛みが止まらず抜歯と診断されたケースを大きく6つに分け、抜歯せずに済んだ症例(5ケース)をご紹介したいと思います。(1つのケースでは、残念ながらどうしても抜歯になります)
こちらの患者さんの症例は「1 歯の根っこ(根管)の奥にまだ神経が残っている」ですが「2全ての歯の根っこ(根管)がきちんと抜髄されていない」 も包括されいます。
この方は、当院に2005年頃から、治療とクリーニングに通われていました。2010年1月に当院に通われる前の歯科医院にて治療されていた右上7番(親知らずの1つ手前)が痛いとの事でした。
以前の治療では、根っこの治療はされておらず、インレーがかぶせられていました。レントゲンを撮るとインレーの下で虫歯が広がっているのが分かりました。
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インレーを外し、エンド(根管治療)をしたのですが、2根管しか見えず(少ない?)とおもいつつその2根管を処置してクラウンをかぶせました。
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しかし、痛みという痛みはないものの、違和感が取り切れない状態が続いた4年後のある日2026年2月に、激しい痛みがあるとのことで急遽来院されました。
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レントゲンとCTで状況を確認し、2010年当時には導入していなかったマイクロスコープを使用して治療を開始しました。
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CTの画像で確認しながらマイクロスコープを見ながら削っていくと、CTやレントゲンでは見えなかった初めの2根管以外の根管が見えて来ました。
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CTの画像と照らし合わせながら、マイクロスコープを見ながら慎重に根管を探っていくと、ばっと膿が出て来ました。無いと思っていたところに、やはり根管があったのです。しかも5根管。
その5根管の神経を丁寧に取り除き、薬をきちんと根の先まで詰めて治療を完了しました。それから(令和2年4月現在)4年経過していますが、経過は良好で毎月の定期クリーニングに来られています。
CTがある、マイクロスコープがある、技術がある。ただそれだけでは望む成果はあげられません。
CTで確認しながら、マイクロスコープを「見ながら」治療し、全ての根管の神経をきちんと取りのぞき、洗浄し、空隙なく薬をつめられてはじめて 納得のいく治療が出来ます。
そのことを、こちらの患者さんの症例で学びました。
2013年、他院にて、治療したものの痛みが止まらず抜歯と診断され、当院へ来られました。
レントゲンを撮ると、1根管処置はなされているものの1根管は未処置で、根っこの先に病変がみられました。
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歯の根っこの病変も治癒し、薬を歯の根の先まで隙間無く詰め治療が完了しました。
経過は良好でそれから、定期クリーニングに来られています。
他院にて、なんども治療したが、痛みが取れず抜歯の提案を受けられました。
しかし、どうしても歯を抜きたくないと言うことで来院されました。
レントゲンを撮ってみると、歯の根っこのところにリーマー(治療器具の先端)が折れて残されていました。
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CT、レントゲンで確認しながら、マイクロスコープを用いてリーマーの破折片を取り除きました。
その後、痛みがおさまり、違和感もなくなられました。
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丁寧に歯の根の先端まで薬を詰めて治療完了です。
その後、定期クリーニングに来られ経過は良好です。
この患者さんは、どうしても歯を抜きたくないということで、前院の先生(この治療をした歯科医院とは別)に相談されたところ、当院を紹介され来院されました。
レントゲンをみると、今回の症例は、厳密に言うと歯の横ではないですが、土台が歯の根の分かれ目の部分を下方に突き破っているのが分かりました。
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クラウンを外し、薬剤(ビタペックス)をつめ、根っこにどう穴が開いているのかを確認すると、舌側(内側)へも治療中に突き破った穴が開いているのが確認出来ました。
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マイクロスコープを見ながら丁寧に根っこの再治療を行いました。
根っこの先端まできれいに抜髄(神経をとる)し薬を隙間無くつめ、舌側の穴が開いてしまっていたところもふさぎました。
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MTAセメントを詰め、骨が再生しているのが確認出来ます。
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エルビウムYGレーザーで肉芽を除去してその上にビタペックスをつめました。
MTAは硬化して、歯根膜が生きていれば歯根膜の上を這っていくといわれていますが、実際その通りの結果となりました。
実をいうと、来院された時 私も「抜歯になるかも知れません」と言わざるを得ない状態でしたが、この患者さんはそれでも「歯を抜きたくないので、なんとか治療してください」と言われ、1度チャレンジする、というような気持ちで治療開始しました。(今回の治療は保険外となりました)
結果は良好で、それ以来定期クリーニングの大切さに気づかれて(令和2年5月現在)6年経った現在もメンテナンスに来られています。
この患者さんは、他院にて治療していた左上6番(親知らずの2つ手前、ピンクの○印)の痛みがどうしても止まらず、その旨を伝えると、抜歯と言われたものの抜歯はしたくないということで当院へ来られました。
②の根管は途中までしか薬が詰まっておらず、①、③の根管はほとんど薬が詰まっていませんでした。
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CT,レントゲンで確認しながらマイクロスコープを見て抜髄を丁寧にやりなおして、膿やガスが出なくなったところで(数ヶ月かかりました)細菌感染を起こさないように、薬を根の先まで隙間無くつめました。
痛みも違和感もなくなったということでクラウンをかぶせました。
黄緑色の○の4番も、虫歯になって痛みが出ていたので、同様に抜髄と薬を先端まで詰めました。この患者さんも定期クリーニングの大切さに気づかれて、その後メンテナンスに通っていただいています。
※ この場合は、残念ながら当院でも手の打ちようがありません。抜歯になります。
どういう状態であるかは、レントゲン、CTで確認してからのことになります。
まずは、ご相談ください。
熊本市南区荒尾1丁目15-22
TEL/FAX 096-357-3717
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